個展

心と目と行いと生活で

  

東京・中央線沿いの芸術祭「ClafT」関連プログラム

2022〜2024年の油彩転写、カーボン転写を展示。

 

2024年10月16日〜10月20日

GALLERY IRO

東京都武蔵野市吉祥寺本町1-37-7

 

 

Solo exhibition

Herz und Augen und Tat und Leben 

 

Art Festival program along the Chuo Line, Tokyo.

Oil transfers and carbon transfers from 2022-2024 will be exhibited.

 

October 16 - 20, 2024 GALLERY IRO

1-37-7 Kichijoji Honcho, Musashino-shi, Tokyo


世界は忘れる、忘れられる、思い出す、思い出されることが合わせ鏡のように続く時空間です。

 

思い出すために必要なのは「物」です。物を持たない人間はいません。

物は世界が確かにそこにあった、そしてそれはなくなったと語ります。

 

絵は永遠です。画面の表面に触れることは出来ますが、イメージそのものには触れません。

物を絵として留めれば、世界を保存して繰り返し思い出せます。

 

また本芸術祭のテーマは「心象」です。

鑑賞者が作品を通して得る心象には、生活の最中に忘れかけていた何かが思わぬ形で現れるでしょう。

ご自身の心と目と行いと生活において、見るという能動的な活動に取り組んでいただけますように。 

 

 


 

 

 

油彩転写

パウルクレーが独自に生み出した技法。

鉛筆やインクで描いた素描を、黒い油絵具を塗った紙の上に置き、描線を針でなぞって転写した後、水彩絵の具で着彩する。江波戸の場合、油絵具を塗った紙を和紙に乗せ銅版画用のニードルや鉛筆で描画している。

 

 

カーボン転写

油絵の具を塗った紙ではなくカーボン紙を使用する。

 

 

 


 

 

対話

 

 

 私は物を描いてその物に刻まれた時間とか変化とか関わり合いとか歴史とか思い出とか消える何かを画面の向こうに送り込んで永遠に保存したいんだけど。

 

 はい。

 

 ぬいぐるみなら子ども時代のこと。誰かからの贈り物ならその誰かのこと。もっと大きいテーマだと飛行機とか建造物とか、人類史と照らし合わせるようなもの。

 

 なぜそのようなテーマで制作されているのですか?

 

 悲しいから。みんな死ぬんだよ。今せっかく生きてるのに全部無くなるんだよ。でも画面の中なら永遠じゃん。

 

 そうでしょうか。

 

 うん。

 

 なぜそのテーマを選んだのでしょう?

 

 選んだっていうよりそうなってた。物を通していつでも過去と未来に繋がれるって、人類みんなどっかで思ってんじゃないの。形見とか遺跡とか記念碑とかって古代からずっとあるじゃん。タイムカプセルに生き物は埋めないでしょ。